ネクタイの色の意味と人に与える印象!各シーンで最適な色はどれ?

ネクタイとひと口に言っても、色や柄などは実にさまざまです。毎日なんとなく気分で選んでいる人も多いでしょう。

しかし、ネクタイの色や柄はその人の印象を大きく左右します。気分で選ぶのもよいですが、色柄の意味や人に与える印象を知れば、より自分に合ったネクタイが選べるようになるでしょう。

本記事では、ネクタイの色柄の意味や人に与える印象のほか、シーン別の選び方を紹介します。ネクタイ選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

ネクタイの色の意味と印象

ネクタイの色柄は実に豊富ですが、まずは色に注目してみましょう。ネクタイは、色によって意味や人に与える印象が異なっており、主な色の意味と人に与える印象は次のとおりです。

ブルー系ネクタイ

ブルー系の色には、知的や聡明、冷静などの意味があります。涼し気な色であることから冷たい印象を与えがちですが、ビジネスの場においては冷静・聡明というポジティブな印象を与えるため、ネクタイの定番色のひとつです。

淡いブルーから暗めのブルーまで、さまざまなトーンのネクタイが市販されていますが、若い人であれば暗めの色のものがおすすめです。暗めのブルーのネクタイなら、会う人にさわやかでフレッシュな印象を与えられるでしょう。

ブラウン系ネクタイ

ブラウン系のネクタイは、落ち着きや堅実さを感じさせるネクタイです。土や木を連想することから、ぬくもりやナチュラルな印象もあります。

若い人が身に着けると、実年齢以上に老けてみられることもありますが、安定感や大人の余裕、信頼を感じさせたいときにぴったりです。無地のネクタイだと地味になり過ぎてしまう場合は、チェックやストライプなどの柄ものを選ぶとよいでしょう。

オレンジ系ネクタイ

オレンジ系の色には、暖かさや活発さ、明るさといった意味があります。会う人を明るい気持ちにする効果が期待でき、自分に親しみを持ってもらいたいときにおすすめです。

初対面の人と商談・会食をするときや、飲み会を盛り上げたいときに選ぶと、話しやすそうな雰囲気を演出できます。

イエロー系ネクタイ

イエロー系の色は、明るさや元気を感じさせるエネルギッシュな色です。また、金色を連想させることから「幸せ」や「富」を象徴する色でもあります。

オレンジと同じような意味・印象がありますが、より明るく親しみやすい印象を与えたいときにぴったりです。人の目を惹く色なので、自分に注目を集めたいときにイエロー系のネクタイが活躍します。

グリーン系ネクタイ

グリーン系の色は、安らぎや落ち着き、平和、協調などの意味を持ちます。相手に安心感を与えたいときや、相手との言い争いを避けたいときなどにおすすめです。

とくに落ち着いたトーンのグリーンなら、より落ち着きや安心感、穏やかさを演出できるでしょう。

ピンク系ネクタイ

ピンク系の色には、やさしさやかわいらしさ、無邪気といった意味があります。気持ちを明るくしたり、恋愛を意識させたりする効果もあるとされており、コミュニケーションを重視したい日やデートのときにぴったりです。

ただし、ショッキングピンクなど彩度が高いピンクは、下品に見えてしまうことがあります。ビジネスのシーンでは、落ち着いた色合いや、少し淡い色合いのピンクがおすすめでしょう。

レッド系ネクタイ

エネルギッシュな印象やモチベーションの高さを表現したいなら、レッド系のネクタイを身に着けましょう。

赤には熱さや強さ、情熱、興奮といった意味があり、ビジネスへのやる気を表現するのにぴったりの色です。営業やプレゼンなど、自分を強くアピールしたいときに身に着けるとよいでしょう。

パープル系ネクタイ

自信や上品さを感じさせたいなら、パープル系のネクタイが良いでしょう。パープル系の色には「ミステリアス」や「神秘的」といった意味があります。

また、昔から紫は身分の高い人が用いる色だったこともあり、相手に気品や高貴なイメージを与える色です。自分を堂々と見せたい、自分に自信が欲しいときに身に着けると、上品で落ち着いた雰囲気を作れます。

グレー系ネクタイ

グレーは、相手にシンプルでクールな印象を与える色です。人目を惹く色ではないので、周りの方や、立場が上の方を目立たせたい・自分は目立ちたくないときに向いています。

ただし、大きな柄のネクタイは、グレーがベースであっても柄で目立ってしまうことがあるので要注意です。中立的な立場を取りたいときや目立ちたくないときは、できるだけ無地に近いものか、柄が小さいものを選びましょう。

ブラック系ネクタイ

黒は、高級感や重厚感を感じさせる色です。無地のものは、冠婚葬祭などフォーマルなシーンで用いられることが多いので、普段のビジネスで着用するのはあまりおすすめしません。

とくに頻繁に人と接する仕事の場合、黒の無地に近いデザインであればあるほど、相手にとっつきにくさを与えてしまうことがあります。

普段使い用のブラック系ネクタイを選ぶ場合は、はっきりと柄が入っている、無地に見えないものを選びましょう。

ホワイト系ネクタイ

ホワイト系のネクタイは、柄が入っていたとしてもビジネスの場にはふさわしくありません。基本的に、結婚式や披露宴などで身に着けるものです。

白には上品や清潔といった意味があり、ホワイト系のネクタイは上品ですっきりとした印象を与えられますが、ビジネスの場では避けたほうが無難です。

ネクタイの柄の意味と印象

ここからは、ネクタイの柄の意味と印象をご紹介します。ネクタイは、色だけでなく柄でも大きく印象が変わります。それぞれの柄の意味と印象を知って、コーディネートに役立ててください。

無地(ソリッド)

無地は、相手に誠実さや品格、清潔感を感じさせる柄です。どんな柄のスーツやシャツとも合わせやすく、着用するシーンを選びません。

ビジネスのシーンだけでなく、冠婚葬祭などの席でも使えるので、1本持っておくと重宝します。とくに白無地・黒無地のネクタイは、冠婚葬祭には必須のものです。社会人になったら揃えておきましょう。

ストライプ

ストライプ柄には知的や勤勉といった意味があり、ビジネスにおいて相手に好印象を与えやすいのが特徴です。ストライプの幅を変えれば、フォーマルからカジュアルまで幅広く着用できます。

一般に、ストライプの幅が狭いものはフォーマル寄り、幅が広いものはカジュアル寄りとされているので、選ぶ際にはストライプの幅にも注目してみましょう。

チェック

パーティーやデートなどカジュアルなシーンで着用するなら、親しみやすさを感じさせるチェック柄のネクタイがおすすめです。

使われている色数が多ければ多いほど派手な印象になるので、ビジネスシーンで着用するなら色の少ない落ち着いたものを選びましょう。かしこまったシーン以外で気軽に身に着けられる柄なので、数本持っておくと便利ですよ。

ドット

ドット柄には上品・品格などの意味があり、ビジネスシーンでは定番の柄です。ドットとひと口に言っても、ピンドットやポルカドットなどいくつか種類があります。

一般的に、ドットが小さいほどフォーマル向きとされているので、スーツに合わせるのであればこまかいピンドットのネクタイがおすすめです。逆に、カジュアルに着こなしたいときは柄が大きいものを合わせましょう。

小紋

小紋柄は、小さな柄がいくつも入ったデザインを指します。幾何学模様や花柄など、個性的なデザインのものが多いのが特徴です。小紋柄もドット柄と同じく、柄が小さいほどフォーマル向きとされています。

外国の紋章などがあしらわれたネクタイはかっこいいですが、かなりの上級者向きです。ネクタイ初心者であれば、幾何学模様などプレーンな柄から試してみるのがおすすめです。

また、使われている色が多くなればなるほど派手に見えます。スーツに合わせるときは、使われている色が3色までのものを選ぶと使い勝手がよいでしょう。

シーン別ネクタイの色柄の選び方

続いて、シーン別にネクタイの色柄の選び方を紹介しましょう。ネクタイひとつで、相手に与える印象は大きく変わります。ネクタイを上手に選んで、自分を素敵に演出しましょう。

就活

就活において、赤と青のネクタイは定番とされています。赤はやる気や情熱、青は聡明さや冷静さをアピールする色です。とりあえずこの2色のネクタイがあれば、困ることはないでしょう。

ネクタイを選ぶときは、赤系でも青系でも、落ち着いた暗めの色がおすすめです。赤ならエンジ色、青なら紺など暗めの色を選ぶことで、落ち着きや控えめな印象を与えられます。

ビビッドな赤や青は、人目を惹く色なので、攻撃的なイメージを持たれてしまうことがあります。ビビッドな色のネクタイを選ぶのであれば、ストライプやチェックなど柄ものを選ぶと、その印象をやわらげられるでしょう。

グレーやブラウンのネクタイは、地味すぎて面接官の印象に残らないことがあるので要注意です。面接する企業の雰囲気も踏まえながら、自分をどう見せたいかで選んでください。

ビジネス

ビジネスシーンにおすすめのネクタイは、暗い赤や暗い青、グレーといった落ち着いた色のネクタイです。柄は、幅の狭いストライプや小さめの小紋柄など、フォーマルな雰囲気のものを選びましょう。

普段は就活で使っていたネクタイをそのまま使ってもかまいませんが、柄はストライプやチェック、小紋といくつかバリエーションを揃えておくと、シーンに合わせて着まわせて便利です。

商談や交渉など、大事なシーンで身に着けるなら、落ち着いた印象のブラウン系やブルー系がおすすめです。プレゼンや営業のシーンでは情熱を感じさせる赤など、シーンに応じて身に着ける色が変えられるよう、数本そろえておきましょう。

パーティー

パーティーシーンには、オレンジやイエローなど親しみを感じさせる色のネクタイがおすすめです。

カジュアルなパーティーなら、大胆なチェック柄やストライプ柄のネクタイを着用すると、一気に華やかな印象になります。合コンで女性に好印象なのは、ピンクやブルー系のネクタイです。

子供の入学式・卒業式

入学式や卒業式の主役は、あくまでも子供です。そのことを踏まえて、目立ちすぎない色のネクタイを選びましょう。

スーツは普段のビジネススーツでかまいませんが、清潔感がある落ち着いた服装を心がけてください。ネクタイは落ち着いた色のものを選び、太めのストライプ柄や大きいチェック柄は避けたほうが無難です。

無地のネクタイなら、紺色やエンジ色が悪目立ちせず、場に馴染みやすいです。白や黒は、先生や来賓の方が身に着ける色なので避けましょう。

パートナーの服装に入っている色と同色系、または反対色のネクタイにすると、親子で並んだときにバランスよく見えます。

結婚式

結婚式では、アニマル柄のネクタイは避けましょう。殺生を連想させることから、アニマル柄や毛皮・革製品は避けるのがマナーです。ストライプやチェック、ドットなどの定番柄を選びましょう。

ネクタイの色は、どの立場で結婚式に出席するかで変わります。会社の同僚として出席するのであれば、白やシルバー、グレーが定番です。友人として出席する場合は、シャンパンゴールドやパステルカラーのネクタイを着用すると、場が華やぎます。

二次会

結婚式の二次会には、水色やピンクなどの華やかな色のネクタイがおすすめです。また、明るい色のスーツを着る場合、ネクタイは落ち着いた色のものを合わせるとバランスが取れます。

柄は、結婚式同様アニマル柄を避け、無地や小紋、ストライプ柄をチョイスしましょう。結婚式の二次会の主役はあくまでも新郎新婦なため、必要以上に人目を惹く色柄のネクタイ・スーツは避けたほうが無難です。

葬式

葬式で着用するネクタイは、黒の無地と決まっています。このとき注意したいのが、ネクタイの光沢です。

シルクなど、光沢感のある素材でできたネクタイはふさわしくありません。社会人になったら、光沢感のない黒無地のネクタイを1本用意しておきましょう。

ネクタイとスーツ・シャツの色の合わせ方

ネクタイの色柄にはさまざまな意味があり、人に与える印象もそれぞれ異なります。ネクタイを選ぶ際は、意味や与える印象だけでなく、スーツやシャツとのバランスもしっかりチェックしましょう。

どんなにおしゃれなネクタイをしていても、スーツやシャツとのコーディネートがちぐはぐだと、途端に野暮ったい印象になってしまいます。

慣れないうちは、スーツ・シャツとネクタイを同系色でまとめるのが無難です。白いシャツにネクタイを合わせる場合は、色付きのシャツよりもネクタイの色柄が目立つことを考えて、少し控えめの色柄を意識しましょう。

柄もののスーツを着る場合は、ネクタイはシンプルな無地か、無地に近い柄の目立たないものにするとバランスがとれます。

逆にネクタイを目立たせたいときは、スーツやシャツの色とは正反対の色を意識して身に着けると、着こなしのよいアクセントになります。

まとめ

毎日何気なく身に着けているネクタイも、選び方を工夫することで、自分が人に与える印象を変えられるおしゃれのキーアイテムになります。ネクタイを選ぶときは、色や柄の持つ意味や与える印象にも目を向けてみましょう。

着こなしを考える際は、スーツやシャツとのバランスも大切なポイントです。ネクタイをしている胸元だけが浮かないように、全身のバランスを見ながらネクタイを選んでください。シーンに合わせた着こなしで、洗練された大人の印象を演出しましょう。