スーツのネイビーと紺の違いは何?それぞれの特徴や印象などを解説

スーツを新たに購入したいと考えている人は、できる限りスーツ選びに失敗したくないでしょう。

スーツのネイビーと紺の違いを知ることで、自分が求めているスーツを購入できるだけではなく、自分の印象も良くなります。

ネイビーと紺は混同されることがありますが、その違いを見ていきましょう。

また、スーツに合うネクタイ、シャツ、靴などのアイテムも軽視してはいけません。

どのような基準で選択するとよいのかを紹介するので、今後の参考にしてください。

ネイビーについて

よく耳にするネイビーの色の特徴から紹介します。

その歴史を振り返ってみると、イギリス海軍と関わりがあることが分かります。

さらに、ネイビーをビジネスの場面で活用することで、どのような印象を相手に与えられるのか見ていきましょう。

色の特徴

ネイビーを一言で表現すると濃紺色です。

紺色よりも暗くした色として使用されていますが、どの程度紺色を濃くするとネイビーなのか定義は曖昧です。

紺色をさらに濃くした黒に近い色をネイビーの隣に置いて色を見比べてみると、明らかに濃紺色とは異なることが分かります。

しかし、黒に近い紺色もネイビーと認識されることがあるので、濃紺色も紺色をさらに濃くした黒に近い色も、ネイビーと解釈されることがあります。

歴史

ネイビーは勝利の色といわれています。

これは、navyが海軍を意味する単語として使用されていることから、何となく海軍に由来があるのだろうと考察する人もいるでしょう。

実は、かつてのイギリス海軍の栄華が紺色の価値を高めたと服飾史家が述べているように、イギリス海軍と由来があります。

ネイビーには、調和、勇気、栄光などの意味が含まれていて、本当の青は決して汚れないといわれています。

1748年からイギリス海軍の将校らがネイビーの制服を着用していたといわれています。将校は幹部クラスの軍人を指します。現在でも、イギリス海軍の制服はネイビーとなっています。

フォーマルな場所に出ていく機会が多い海軍ですが、その場に出ても恥ずかしくない色として昔から使用されているのです。

アメリカ海軍の制服はネイビーではなく黒色ですが、ネイビーブルーとよばれているほど、海軍にはネイビーという思考が定着しています。

また、海軍のなかでも階級が下である水兵が着用している制服はセーラーです。セーラーは水兵や船乗りを意味する用語ですが、こちらの制服もネイビーが使用されています。

学生が着用しているセーラー服も同じような色をしているので、ネイビーがどのような色なのかイメージが湧きにくい場合は、セーラー服を連想しましょう。

与える印象

ネイビーが与える印象を一言で表現すると引き立て役です。黄色や橙色のように膨張色ではなく、ネイビーは深緑色のように収縮色となっています。

後ろに下がって見える色と定義されていて、引き締まって落ち着きがある色に見られます。ビジネスの場面を思い返してみると、黄色や橙色のような膨張色のスーツを着用しているビジネスマンはいません。

その代わり、ネイビーや紺色などの引き締まって落ち着いた色のスーツを着用しているビジネスマンを見ます。

ネイビーが与えるフォーマルな場に適した印象を作り上げることで、自分の価値を高められるのでしょう。

そのため、効果的にネイビーを活用して、かしこまった場面を上手に乗り越えられるようになりましょう。

紺について

紺色は青色と紫色を混ぜた色で、日本では平安時代から使用されている色になります。現在でも、ファッションや小物などに使用されています。

色の特徴

紺色のキーワードは、神秘、直感、権威です。色の特徴は、青色と紫色を混ぜたものになります。補色はゴールドです。

また、色を楽しむだけではなく、アロマとしても親しまれています。アロマの代表例が、クラリセージ、ペパーミント、ローレルなどで、リラックスしたいときに寝室や浴室などでアロマの香りを楽しめるようになっています。

そして、パワーストーンとしても有名です。パワーストーンの代表例として、ラスピラズリ、ソーダライト、アンジェライトなどがあります。

歴史

紺色は藍染のなかで最も濃い色になります。また、わずかに赤みを含んでいるのが特徴です。紺色は中国から日本に伝わった色として認識されています。日本に伝来したのが平安時代と記録されているので、現在よりも1,000年以上昔になります。

紺色は当時から日本人に親しまれていて、足袋や絣などの日常で使用するものに多用されるようになりました。

室町時代や江戸時代には、紺色の染め物を生業とする職人が現れて生計を立てていました。紺色は現在でも人々に親しまれていて、学生の制服や社会人のスーツなどに使用されています。

紺色の歴史を振り返ってみると、人々の衣服として使用されていただけではなく、戦国時代には戦の道具にも使用されていました。

戦国時代の武将である藤堂高虎が遺訓で、戦の道具は紺色が良いと述べています。これは当時、紺色ではなく柿色の戦の道具が流行したためだといわれており、流行の柿色の戦の道具に袖を通す武将に対して面白くなかったと捉えていた可能性があります。

このように、平安時代から現在まで人々の間で使用されている紺色は、性別を問わず人気を集めている色になっています。

与える印象

ファッションや小物などで紺色を取り入れる人はいるでしょう。

紺色を取り入れることで、相手にどのような印象を与えるのか知っておきたいところです。紺色を取り入れることで、真面目さや気品高い印象を相手に与えられます。

また、黒色よりも柔らかい印象を相手に与えられるので、真面目過ぎると思っている人は、適度に紺色を取り入れてみると良いでしょう。

そして、きちんとした印象を与えられるので、不真面目な印象を与えてしまいがちな人も、適度に紺色を取り入れてみましょう。

さらに、オフィスのデスク周りに紺色を取り入れてみるのもおすすめです。仕事や勉強などに取り組むときに、落ち着いた心理状態を作り出せるようになっています。

そのため、集中したい場面で集中力を発揮できるので、デスク周りの環境から整えていきましょう。

最後に、紺色はアースカラーとよばれるベージュや茶色などと相性が良くなっています。そして、白色や黒色などのモノトーンカラーとも馴染みやすくなっています。

そのほかにも、華やかな色にも合うようになっているので、ファッション、インテリア、小物などに重宝されている理由が分かります。

ネイビーや紺スーツに合うアイテム

スーツだけきちんと着こなしていて、そのほかのアイテムが適当ではいけません。ネクタイやシャツの印象で、その人のイメージが良くも悪くもなります。疎かにしないようにしましょう。

ネクタイ

ビジネスの場面では、スーツだけきちんとしたものを着用して、他のアイテムは適当でも構わないと考えている人がいるかもしれません。

しかし、その考えを改めてみましょう。ビジネスの場面で身だしなみはとても重要になっていますが、それはスーツだけではなくてネクタイも同様です。

なぜなら、ネクタイはその人の印象を大きく左右するからです。スーツはきちんと着こなせているのに、ネクタイのセンスが良くなくて台無しになっている人を見かけたことはありませんか。

ネクタイでその人の印象を、ポジティブな人にも親しみやすさがある人にも変化させられます。ポジティブな人に見られたいときは、淡い黄色のネクタイを身に付けましょう。

親しみやすさがある人に見られたいときは、オレンジ色のネクタイがおすすめです。そのほかにも、シンプルにまとめたい人は無地、遊び心を求めている人はドット柄を選択するなど工夫してみると、よりおしゃれになれるでしょう。

シャツ

スーツと一緒に身に付けるシャツは基本的に白色にします。そのほかの色として、清潔感を与える目的で着用したいときは、サックスブルーや淡いピンクが良いでしょう。ただし、色が濃いものではなく、あくまで薄いものにしてください。

また、シャツに柄を取り入れたいと考えている人もいるでしょうが、あまり目立たないようにするのが無難です。

具体的には、遠くから見えないようなシャドウストライプがおすすめです。最近ではオフィスカジュアルが許可されている職場もあるので、その場合はおしゃれなチェック柄などを取り入れると良いでしょう。

ベルトと靴

ベルトは靴と合わせるのが良いでしょう。あまり目が行き届かないアイテムですが、ビジネスの場面でもフォーマルな場面でも恥ずかしくないものを選択しましょう。

靴はネクタイのように目立つものではありませんが、清潔感のあるものを選択しましょう。その人の人間性を判断する材料となっているので、靴の手入れを疎かにしてはいけません。

ビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。紺色のスーツに合うのは、ブラウンか黒色の靴でしょう。靴の色が浮いていることがないように、コーディネートで困ったときは無難な色を選択してください。

着用シーンごとのネイビーや紺スーツの選び方

紺色やネイビーを着用シーンに合わせて上手に活用することで、これまでよりもおしゃれを楽しめるようになります。

TPOをきちんとわきまえて上手に着こなしてください。それぞれのシーンに応じたファッションを紹介するので参考にしてください。

ビジネス

ビジネスでは、個性を発揮するというよりも一般的なトーンにまとめるようにしましょう。そのため、ネイビーやダークネイビーがおすすめです。

ビジネスはフォーマルな場面なので、ストライプ柄を取り入れたい人は幅の狭いものを選択しましょう。

また、シャツの色や柄も派手になり過ぎないように気を付けます。白色のシャツが一般的ですが、爽やかな印象を与えられるサックスブルーや淡いピンクなどもおすすめです。

ただし、あまり色が濃いものを選択しないように気を付けてください。ネクタイの色は、同系色であれば統一感が生まれるので、まとまったコーディネートになります。

反対に、ネクタイの色をオレンジ色や黄色にすると親しみやすさを与えられます。自分がどのように見られたいのか印象を操作できるので、さまざまな色や柄に挑戦してみましょう。

結婚式

結婚式では、フォーマルさだけではなくカジュアルでおしゃれな印象を与えるのも良いでしょう。光沢のある色シャツを身に付けると、明るい印象になります。

また、結婚式の二次会に参加するときには、ネクタイを外してみると首元が綺麗に見えます。ネクタイの色は白色やネイビーなどがおすすめですが、ネクタイで重要なのは形です。

ビジネスの場面で身に付けるようなものではなく、野暮ったくならないように幅を7cm程度にしたものにすると良いでしょう。

そして、最近増えているカジュアルな結婚式には、その場に応じた服装が求められるでしょう。その場合は、上質なカシミアのネイビージャケットがおすすめです。

プライベート

ビジネスの場面や結婚式だけではなく、プライベートでも活用できるようになっています。紺色やネイビーのスーツをプライベートでも楽しんでみましょう。スマートカジュアルを楽しみたい人は、明るい紺色を取り入れてみましょう。

足は素足にローファーやスニーカーを履いてみると、きちんとし過ぎない印象を与えられるだけではなく、華やかな印象になります。

デザイン性の高い紺色やネイビーをプライベートでも積極的に活用することで、おしゃれをこれまで以上に楽しめるようになります。

まとめ

ネイビーと紺の違いを理解して、自分が求めているスーツを購入しましょう。スーツの色にこだわると、自分の印象を操作できるようになります。

たとえば、大勢の聴衆の前で自分がステージに立ち、誰かがプレゼンテーションやスピーチをしている場面を想像してください。

目の前の観客席から見ている人と、遠くの観客席から見ている人とでは、プレゼンターの見え方が異なります。

遠くの観客席から見ている人にもプレゼンターを認識してもらうようにするためには、ネクタイやシャツの色にもこだわらなくてはいけません。

このように、服装ひとつで相手に与える印象が簡単に変わってしまいます。どうしてもファッションセンスに自信が無い人は、一般的に使用されているネクタイやシャツの色を使用してください。

バッグや小物類も同じです。個性を発揮したいと考えている人も、やりすぎは禁物です。個性を発揮できるのは、結婚式やプライベートです。

少しカジュアルさを取り入れた結婚式、個性を思い切り発揮できるプライベートで、ネイビーと紺を取り入れたファッションを楽しみましょう。