スーツにカーディガンを着るメリットは?種類や注意点も解説

最近では防寒対策としてスーツの下に、薄いダウンベストを着こむ方も多く見られるようになってきました。

着ている方は確かに温かくなりますが、見ている側としては「あり・なし」の意見が分かれるところです。商談時にダウンベストを着たままだと、マイナスイメージを持たれてしまう可能性もあります。

スーツを着用した際の防寒対策には、カーディガンが有効です。そこで、カーディガンのメリットや注意点などを詳しく解説します。

スーツにカーディガンを着るメリット

スーツはビジネスマンの正装であり、戦闘服でもあります。したがって、着用した際の見た目は重要であり、スーツに合わせるアイテムも厳選する必要があるのです

そこで、寒いと感じる季節には、カーディガンの着用がおすすめです。ここでは、スーツにカーディガンを着る3つのメリットをお伝えします。

簡単に防寒対策できる

カーディガンがあれば、少し肌寒いと感じたときに羽織るだけで防寒対策ができます。

ニット素材のカーディガンなら、空気の層を作って温かさを保ってくれるので、見た目よりも温かいです。室内に入ったときには、カーディガンを脱ぎ着することで体感温度の調整も可能です。

さらに、カーディガンは冬場だけでなく、冷房で冷える夏場のオフィスでも活躍します。

ときと場所を問わず着脱できる

カーディガンはコートやジャケット比べて小さく畳むことが可能です。しかも、カーディガンの着脱は素早く行なえるため、ときと場所を選びません。

たとえば、商談先に向かうために歩いている途中でも、カーディガンを羽織るのは簡単です。脱いだカーディガンは小さく畳めるので、ビジネスバッグに収納してすぐに商談先に向えます。

カーディガンだけでも格好がつく

カーディガンはスーツの下に着ても、カーディガンだけになっても格好がつきます。

温かさだけを求めるなら薄手のダウンベストなどでも代用可能ですが、ジャケットを脱ぐことがあれば不格好となってしまいます。その点、カーディガンなら、シャツの上に羽織ったスタイルも定番となっており、恥ずかしい思いをすることがありません。

ベストやセーターとの違い!おすすめは?

スーツに合わせたベストやセーターは、防寒具として優秀なアイテムです。一方でカーディガンもまた、便利で優秀なアイテムといえます。

ここでは、スーツに合わせる優秀なアイテムである、カーディガン・ベスト・セーターのそれぞれの特徴をお伝えします。

カーディガンの特徴

カーディガンは着脱が簡単なので、ときと場所を選ばす着ることができます。

室内と室外の出入りが激しい営業職の方には重宝するアイテムであり、地方にもよりますが、外が寒くても室内に入ると暖房が強すぎて、そのままの格好では暑いこともあります。

そうしたとき、着脱の簡単なカーディガンは非常に便利です。また、デザインが豊富でスーツとのコーディネートも楽しめますし、保温機能に焦点を絞ったカーディガンも存在します。

スーツに合わせるカーディガンは、身体にフィットした動きやすいサイズであることが大切です。サイズが合っていないと、見た目として美しくありません。せっかくスタイルにあったスーツを着ていても、カーディガンのサイズが合っていなければスタイルが悪く見えてしまいます。

また体型よりも大きなサイズを選ぶと、ルーズな印象となります。サイズ感によって印象が異なるのもカーディガンの特徴といえるでしょう。

ベストの特徴

スリーピーススーツを仕立てると、ベストがセットになっています。そのため、ベストが最も似合うアイテムと、ベストを愛用される方も多くいます。

袖のないベストは全体のシルエットを影響しないのも特徴です。また、スーツにベストを合わせると全体的な統一感と、首から胸にかけての立体感が表現できて、力強いイメージを演出できます。色柄によっては、クラシカルでかっちりとした印象も与えられるでしょう。

ベストは大きなサイズを選んでしまうと、スーツの下でベストが動いてしまうので、見た目が悪くなります。とくに、お腹周りが気になる方は大きめのサイズを選びがちですが、あまり余裕を見過ぎないようにしましょう。

セーターの特徴

セーターには豊富なデザインとカラーが存在するので、さまざまなデザインのスーツに合わせて選ぶことができます。また、セーターにはボタンがないので、全体的にすっきり着こなせるアイテムです。

セーターの大きな特徴としては首元のデザインにあり、丸首もしくはVネックのどちらを選ぶかによって、見た目が大きく変わってきます。

スーツに合わせるなら、身体にフィットするジャストサイズで、首元はネクタイがしっかり見えるVネックがおすすめです。暖かさは丸首の方が優秀ですが、せっかくのネクタイが見えづらくなるので、丸首セーターはスーツに合わせるのが難しくなります。

あと、デザインが豊富なことがセーターの特徴でもありますが、セーターのデザインに凝り過ぎると、スーツとのバランスがとれなくなるので要注意です。チェックや柄物のセーターではなく、シックな落着きのあるデザインと色合いを選ぶことをおすすめします。

カーディガンの種類

ここまでで、スーツに合わすにはカーディガンがおすすめであることをお伝えしてきました。そんなカーディガンには、実は複数の種類があります。

ここでは、4種類のカーディガンについてお伝えします。

カーディガン

ここでお伝えするカーディガンが、スーツに合う種類です。丈の長さは腰までで、スーツにしっかり隠れますし、素材によっては薄くて保温性の高いカーディガンもあります。

素材に麻や綿を選んでしまうと、シワがつきやすいのでスーツを脱いだときに、少し恥ずかしくなることもあります。できればシワの付きにくい、メリノウールやカシミヤ、アルパカなどの動物系の素材を選ぶと、生地が薄くてスーツのシルエットを壊すことなく、さらに保温性が高いので温かく着こなすことが可能です。

ほとんどのカーディガンは、ボタンによって前閉じとなりますが、できるだけシンプルなボタンを選んだ方がスーツに似合います。大きなボタンや凝ったデザインのカーディガンを着ると、視線が真っ先にカーディガンのボタンにいくのでよくありません。

色合いについても、さまざまな色のカーディガンがあるので、スーツに合わせて選ぶことが可能ですが、あくまでもスーツが主役になるように、控えめの色合いを選ぶとよいです。

ブラックのカーディガンなら、どんなスーツにも合わせやすいので、1枚持っておくと重宝します。

ロングカーディガン

ロングカーディガンは、丈の長さが腰の位置もしくはそれ以上あるカーディガンです。単体で着ることが多く、スーツと合わせることはまずありません。

ロングカーディガンは男性よりも女性が着ることが多く、ウエストまわりやヒップを隠してくれます。長い丈が縦長のシルエットを作り出してくれるので、視線が縦に動きシャープに見えるのです。

ロングカーディガン薄手のものも多く出回っており、室内の羽織ものとしても活躍します。

コーディガン

コーディガンとは、コートとカーディガンをかけ合わせたファッション用語です。厚手のカーディガンをイメージするとわかりやすいでしょう。このコーディガンもスーツと合わせることはありません。

コートほどしっかりした防寒着ではなく、カジュアルだけどカーディガンよりも暖かいのが特徴です。丈の長さはさまざまですが腰下まであるものがほとんどで、長いものになると足首までのデザインもあります。

また、先のロングカーディガンと同じくコーディガンもファッションアイテムとなるため、さまざまなデザインがあります。

ラップカーディガン

ラップカーディガンはボタンのないカーディガンのことで、前を開けていてもエレガントに見えるのが特徴のカーディガンです。このラップカーディガンも、スーツと合わすことはありません。

肌寒さを感じる春先や初冬の季節に、さらりと羽織るだけで温かく、見た目もおしゃれです。

ボタンやボタンホールがないため、フロント部分はとてもシンプルな仕上がりになりますが、逆に、そのシンプルさがデザイン性を高めて、エレガントな着こなしのできるアイテムになっています。ラップカーディガンが1枚あれば、ちょっとした外出にも使えてとても便利です。

スーツにカーディガンを着るときの注意点

スーツに合わせるにはカーディガンがおすすめであることは、すでにお伝えしているとおりです。

ただ、スーツにカーディガンを着るときには、守っておきたい注意点があります。美しくスーツを着こなすためにも、ぜひ参考にしてください。

着膨れしないようにする

厚手のカーディガンを着る際には、着膨れしないように注意しましょう。

寒いからと、ローゲージで編んだ厚手のカーディガンを着ると、せっかくのスーツもシルエットが変わってしまいます。また、あまりに厚手のものを選んでしまうと動きにくくなり、動作も美しくありません。

スーツにカーディガンを着るなら、薄手で身体にフィットするカーディガンを選ぶことがポイントです。

首周りがだぶつかないようにする

スーツにカーディガンを着るなら、首周りがだぶつかないようにすっきりしたデザインとサイズのカーディガンを着ることが大切です。

スーツを着るときはワイシャツにネクタイが基本となり、ネクタイの結び目をみて会話することが多いために、首元がよく見られることが多くなります。その際、カーディガンがだぶついていると、相手は気になってしまいます。また、人によっては「だらしない」といった印象を持つ可能性もあるでしょう。

そのため、首元のサイズ感に合ったカーディガンを選ぶことも、美しく着こなすポイントとなります。

スーツとカーディガンの両方が派手な色にならないようにする

スーツとカーディガンの両方が派手な色にならないようにするのも、大切な注意点となっています。

ビジネスで使用するなら派手な色は避けるのが基本ですが、ビジネス以外でもスーツにカーディガンを着るなら、両方とも派手な色は避けるべきです。

スーツは着こなしが大切ですが、スタイリッシュに着ることも必要です。スーツとカーディガン両方が派手な色だと、直視できない状態になる可能性もあります。

スーツにもコーデが重要なので、スーツとカーディガンの色合いは注意してコーデすることがポイントです。

カーディガンを着こなすポイント

ビジネススーンでカーディガンを着こなすなら、いくつかポイントを抑えておきましょう。

スーツにカーディガンを合わせるメリットとして、スーツの上着を脱いでカーディガンだけになっても、美しいスタイルが保たれることがあります。

スーツと合わせるだけでなく、カーディガン単体でも美しく着こなす3つのポイントをお伝えします。

体にフィットするものを選ぶ

繰り返しとなりますが、やはり身体にフィットするカーディガンを選ぶことは重要なポイントです。

とくにお腹周りが気になる方は、必要以上に大きめのサイズを選んでしまいやすいものです。しかし体型に対して大きすぎるカーディガンは丈が長く、スーツと同じ、もしくはスーツよりも長く、見た目が悪くなってしまいます。

また、スーツを脱いでカーディガンだけなったときにはだぶついてしまうため、お腹周りが気になっていても、身体にフィットするカーディガンを選ぶことをおすすめします。

ジャストサイズのものを選ぶことで、姿勢をしっかり保つ意識もしやすくなり、スタイルよく見えるでしょう。

色や柄にこだわる

カーディガンを着るときには、色や柄にもこだわりを持つことをおすすめします。

スーツと合わせて着るなら、ネイビーやグレー、ブラックが無難で、この3色ならスーツやネクタイに合わせやすくなるので、着こなしも美しく見えます。

しかし明るい色はダメかというと、そうでもありません。オレンジやワインレッドなどは、暗めの色合いのスーツに合わせると、華やかな印象を与える効果があります。ブルーやカーキも知的なイメージを演出してくれるでしょう。スーツの色とマッチさせることを意識して選ぶとおしゃれに見えます。

複雑な柄や大きな柄は避けて、ワンポイント程度のシンプルな柄にしておくと、ネクタイにも合わせやすくなります。

素材に注目する

カーディガンの素材選びも、重要なポイントです。すでに少し触れましたが、秋冬で利用するカーディガンなら、シワの付きにくい、メリノウールやカシミヤ、アルパカなどの動物系の素材がおすすめといえます。薄くて保温性が高く型崩れしないので、美しく着こなすことが可能です。

また、人工の化学繊維であるアクリルも、やわらかく肌触りがいいのでおすすめとなります。

春夏にカーディガンを利用するなら、サマーセーターなどに使われるコットンやリンネがおすすめで、吸水性と速乾性に優れているので、汗をかく夏場でも活躍する素材となっています。

夏場にはカーディガンは利用しないと思われがちですが、エアコンがよく効いているオフィスや得意先の社屋では、汗が急激に冷やされてしまい体調を崩す原因になることも珍しくありません。

夏用のカーディガンを着れば、汗の蒸発もスムーズになりますし、身体を急激に冷やすことも避けられるので、夏場のカーディガンも有効なのです。

まとめ

今回は、スーツにカーディガンを着るメリットと、種類や注意点について解説してきました。

スーツの下に着るアイテムとしては、カーディガン・ベスト・セーターの3つが優秀なアイテムとして知られています。なかでもカーディガンは、スーツに合わせても単体で着ても美しいスタイルを保ちやすく、さらに、身体を暖かくしてくれるのでベストなアイテムです。素材をきちんと選べば、夏場でもカーディガンを便利に利用できます。

ベストやセーターよりも、スーツとの相性がいいのがカーディガンです。カーディガンを美しく着こなすなら、記事内の注意点やポイントを、ぜひ参考にしてみてください。